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ミニマムキャンプに大活躍!燃料用アルコールを使って静かなソロキャンを楽しもう

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花粉の厳しいこの季節、天気は良いが鼻水とクシャミが止まらない編集タカモトです。今回はミニマムキャンプの第一歩として、小堺製薬の『ニワトリ印燃料用アルコール』をフィールドへ持ち出し、性能や使い勝手などをチェックしてきました。主に加熱用に使われる燃料ということなので、アルコールストーブを使ってテストをしてきましたので、その結果もあわせてご紹介します!

燃料用アルコールとは

出典:photoAC

主にエタノールやメタノールが主成分となるアルコールです。メーカーごとに成分の配合率が異なっていて、メタノールを多く含んでいる場合は毒性が強いので取り扱いには注意が必要。マッチ1本で簡単に点火でき、無色透明で匂いは気になりません。

子供の頃、科学の実験で使ったアルコールランプに入っていた燃料といえば、ご理解いただけるだろうか。

どのようなシーンで使用するのか

キャンプでの調理には、バーナー類や焚き火を用いた方法などいくつかあるが、UL系やミニマムなキャンプではアルコールストーブが軽量かつコンパクトで最適だ。OD缶やCB缶を使ったバーナー類での調理も手軽で便利だが、重量がある上に収納スペースを取りがち、時には故障で使えない場合も考えられる。

出典:Instagram(@tomoyuki_vlog)

その点アルコールストーブは構造がシンプルで故障することもなく、燃料も必要な量をミニボトルに入れることで、荷物のコンパクト化も可能だ。

@tomoyuki_vlogさんのように、必要量をボトルに入れスタッキングすることが、ミニマムキャンプの第一歩に繋がるわけだ。

珈琲を淹れたりプレヒートにも使える

出典:photoAC

他の用途としては、コーヒーサイフォンやフォンデュ料理にも使用されており、ケロシンランタンなどのプレヒートにもなくてはならない存在だ。

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小堺製薬『ニワトリ印燃料用アルコール』の特徴

キャンプシーンではガソリンやガスなどあらゆる燃料を使用するわけだが、小堺製薬の『ニワトリ印燃料用アルコール』とはどういった特徴を持っているのだろうか。

主に加熱用として使用

『ニワトリ印燃料用アルコール』は加熱用として利用されることが多く、点火すると青白い炎がうっすら見えて煤(すす)はほぼ出ない。「ランタンに使えるのでは?」といった声も耳にすることがあるが、明るい炎ではないため照明としては不向きだ。それに揮発しやすく引火性も高いことから、爆発する危険性もあるため、ランタンでの使用はおすすめできない。

だからといって怖がることもなく、しっかりと用途にあった用法を守れば、ミニマム&UL系キャンパーにとって最高のパートナーになることは間違いないので、購入したことのない人は是非チャレンジしてほしい。

ほとんど燃焼音がしない

調理中は他のバーナー類に比べ燃焼音がほとんどなく、川のせせらぎや鳥のさえずりに耳を傾けながら調理を楽しめてしまうのも『ニワトリ印燃料用アルコール』を使う大きな魅力の一つではないだろうか。

湯沸かしやご飯を炊くのに十分な火力

『ニワトリ印燃料用アルコール』の火力はガソリンバーナーの約半分程度と言われており、ここだけ見ると「え、それって大丈夫?」と心配になってしまうが、お湯を沸かしたりお米を炊いたりするには十分な火力を有しているといっていい。

ミニマムキャンプは登山や渓流釣りなどのバックパック系の軽量キャンプが主となるため、そもそも手間がかかる調理を想定していないからだ。

出典:Instagram(@aya1derland)

韓国風茶碗蒸し”ケランチム”を作っている@aya1derlandさん。燃料用アルコールは煮込み料理から焼き物まで幅広く使え魅力的だ。ただガスバーナーなどと比べると火力の調整ができないこと、また長時間の煮炊きだと燃料の消費が多くなり、容量の手配やコスト面も高くつくことから注意が必要だ。

燃料用アルコールは、湯沸かしや手軽な調理を前提に使用することをおすすめする。

手元にあったアルコール燃料とあわせて比較チェック

左側:ニワトリ印燃料用アルコール
右側:ケンエー燃料用アルコール

週末にキャンプに行った際、今回紹介する小堺製薬の『ニワトリ印燃料用アルコール』の他にも、他社の同タイプの製品があったので比較チェックをしてみた。

商品詳細

メーカー小堺製薬株式会社健栄製薬株式会社
商品名ニワトリ印
燃料用アルコール
ケンエー
燃料用アルコール
容量500ml500ml
成分エタノール63%
メタノール37%
メタノール76.6%
エタノール21.4%
イソプロパノール0.3%
原産国日本日本
※メーカー様にて商品改良により重量・サイズ・色・価格など設定が変更されている場合がございます。ご購入の際は、メーカー様・販売店様にご確認ください。
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200ccの水を沸騰させるのに必要な時間と燃料の量は?

50cc程度の燃料をそれぞれ準備し、200ccの水を完全に沸騰しきるまで加熱し続け、残った燃料を計量してみた。

アルコールストーブに燃料を入れ点火

左側:ニワトリ印燃料用アルコール
右側:ケンエー燃料用アルコール

炎がしっかり見えるようにスキレットを後方に置きました。炎の大きさや色は双方変わらずといったところ。

気温14℃/水は常温/無風のフィールドでテストした結果

今回の比較では、小堺製薬の『ニワトリ印燃料用アルコール』の方が沸騰するのが早かった。これは他の燃料用アルコールと比べてエタノールの配合率が高かったことで、大きな火力を得ることができたようだ。

項目/製品名ニワトリ印
燃料用アルコール
ケンエー
燃料用アルコール
沸騰までの時間8分14秒9分57秒
使用した燃料の量約40cc約35cc

気温や風の有無、燃料の配合率、アルコールストーブや五徳の形状など、あらゆる条件により結果は異なるため、今回の比較は参考として見ていただきたい。

燃料用アルコールの密閉性と保管方法

小堺製薬『ニワトリ印燃料用アルコール』

エタノールやメタノールは揮発性が高いため、密閉可能な容器で保存が絶対条件だ。小堺製薬の『ニワトリ印燃料用アルコール』は、樹脂製のキャップで給油口が小さく、本体を強く握れば出てくる仕組みとなっており、容量を計りながら注げるのは非常に使いやすい。

不意にボトル本体を倒した時も中の燃料が溢れることがなく、また密閉性が高い点も好印象だ。

健栄製薬株式会社 ケンエー燃料用アルコール

対して健栄製薬の『燃料用アルコール』は、樹脂製キャップを外すと大きな口で素早く給油できる反面、容量の調整やボトルを倒した時のリスクを考えると、使い勝手の差は大きく見えてしまう。

燃料用アルコールの保管方法

容器の密閉性はもちろんだが、保管方法にも注意が必要だ。引火性が高い燃料のため、保管場所付近に火気がないことを十分確認し、換気の良い場所で保管して欲しい。

燃料用アルコールにベストなボトルを幾つかまとめてみた

純正の製品ボトルのまま使用もありだが、それではミニマムキャンプにならない。それにせっかくフィールドに持ち出すのであれば、自分のキャンプスタイルに合わせたお気に入りのボトルで持ち運びたいところ。ボトルはアルコール成分に対応かつ耐薬品性に優れた安全な物を選ぼう。

トランギア製 フューエルボトル0.3L

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ミニマムとはいかないが、同社のメスティンに収まるポリエチレン製の0.3Lサイズ。給油口が小さく、燃料をワンタッチで注げてこぼす心配が少ない。 ※ガソリンは未対応

ソト製 広口フューエルボトル400ml

ソト(SOTO)
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給油口が広くアルミ製で軽量かつ頑丈なのでガソリンまで対応。サイズも3タイプラインアップ。サイズは大きくなるが、ガソリンまで対応していることや、燃料漏れの心配がないところが魅力だ。

バーゴ製 アルコールフィーエルボトル 249ml

バーゴ
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ボディは高密度ポリエチレンで小さく軽い。使用時はフタ中央にあるノズルを起こして給油する。背面にはoz(オンス)でメモリが印刷されてあり、使用した容量やボトルの残量を簡単にチェックできる。

ナルゲン製 ボトルケース60ml

半透明の広口ボトル。若干高価ではあるが、行き着くところはやはりナルゲン。多くの玄人キャンパーが認める性能は折り紙付きだ。

燃料用アルコールはどこで購入できるのか?

出典:pixabay

ほとんどの製品が薬局やネットで入手が可能だが、燃料用アルコールの多くは危険物 第4類 アルコール類危険物となるため、販売店によっては取り扱っていない場合もある。

突然の燃料切れ、、、代用品は?

出典:pixabay

消毒用アルコール・・・・◯

消毒用アルコールは『燃料用アルコール』と違い、主成分がエタノールであり、緊急時のケガの消毒などにも使える利点はあるが、燃焼効率が悪くコストが高くつくことからあまり現実的とはいえない。

無水アルコール・・・・×

無水アルコールは不完全燃焼で煤(すす)が発生するため、燃料としてはおすすめできない。

灯油やパラフィンオイル・・・・×

引火点が高く酸素量が違うため、点火するにはバーナーなどが必要。

ガソリン類・・・・×

一般的にガソリンスタンドで手に入るものはもちろん、ホワイトガソリンにいたるまで使用はNG。

上記の結果から分かるように、代用品は消毒用アルコールくらいだが、現実的に考えるとキャンプ中に買い出しに出掛けるのも難しいことから、しっかり必要な容量を事前に調べて準備しておく必要があります。

UL系やミニマムキャンプをするなら使ってみる価値あり

普段オートキャンプを楽しんでいる方、バーナーやライト類など、意外と使わないものまで持っていってませんか?それに機能が似通ったギアもあったりと無駄が多いことに気が付くはず。

今回、私は調理用のバーナーをアルコールバーナーのみに絞ったことで、あらためて無駄に火器を積載していたことに気付かされました。必要な燃料だけをボトルに入れ、メスティンにインするだけで無駄なスペースを省くことができました。

皆さんも自身の経験のワンランクアップを目指して、アルコールストーブをポケットにねじ込み、渓流キャンプなど経験してみてはいかがでしょうか。

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