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自転車キャンプはコロナ禍で密を避ける最高のアクティビティと注目されています。数年前からバイクパッキングという新しい自転車キャンプスタイルが欧米からブームになり日本でも流行してます。そこで、自転車キャンプスタイルの種類と違いから、自転車キャンプの始め方、おすすめの道具やキャンプギアまで紹介するので参考にしてください。
自転車でのキャンプスタイル
自転車キャンプには2つのスタイルがあります。従来の4バックスタイルと人気上昇中のバイクパッキングスタイルです。
4バックスタイルとは

出典:Pixabay
よくニュースで話題になる自転車で日本一周している自転車冒険野郎を想像してください。荷台に大きなサイドバッグやパニアバッグを装備して旅をするスタイルです。4バックスタイルの特徴は積載量が大きく、荷台にバッグを取り付けるので重心が安定します。荷物を積んでも車体が不安定になりません。
4バックスタイルは、長距離や長期間の旅に適したスタイルです。一泊程度ならオーバースペックになってしまいます。
バイクパッキングとは

フロントバッグやサドルバックなど荷台を取り付けなくても装備できるバッグを組み合わせたツーリングスタイルです。コンパクトで軽量、導入コストを抑えられるのが特徴で、近年では自転車キャンプの主流スタイルになりました。バイクパッキング用のバッグは種類が豊富で、取り付けに特別な工具は不要です。
バイクパッキングはアレンジしやすいのも特徴。キャンプツーリングでは荷物が多くなるのでバッグの数を増やしたり、ホテルや旅館を利用するときは、荷物が少なくなるのでバッグの量を少なくすることで、簡単に調整できます。
筆者はもっぱらバイクパッキングスタイルです。これで琵琶湖一周、淡路島一周を一泊二日でキャンプして走りました。
自転車キャンプに適した自転車

ランドナーのような少し太いタイヤを履いたツーリング車が自転車キャンプに適しています。タイヤが細くて軽量なロードバイクは向いていません。写真はアメリカのメーカー「SURLY」のツーリング車です。マウンテンバイクになりますが、長距離ツーリングにも対応できる万能バイク。スピードは速くはありませんが、荷物を積載しても安定感は抜群です。

グラベルロードバイクも自転車キャンプに向いてます。ドロップハンドルなので、見た目はロードバイクに見えますが、少し太めのブロックタイヤを履いておりオフロード走行も可能。タイヤが太いので荷物を積載しても安定感があります。
スピードはロードバイクには敵いませんが、それでも時速30kmは可能。バイクパッキング用にダボ穴が複数付いたモデルも多く、昨今自転車キャンプでの主流がグラベルロードバイクになっています。
パッキングのコツ
4バックスタイルは大型のパニアバッグなので、パッキングするコツは特にないですが、バイクパッキングの場合は少しコツが必要です。バッグごとに説明します。
フロント(ハンドルバー)バッグ

フロントバッグはハンドルに取り付けることができるバックです。ハンドルの形状によって収納力が変わり、フラットハンドルなら横に広く使えるので、容量は大きくなりますが、ドロップハンドルは横幅が制限されるので、少なくなります。
フロントバックは、ハンドルに取り付けるので、荷物へのアクセスは容易です。しかし、写真のようにドライバックをハーネスで挟み込んで固定するタイプは両サイドから荷物へアクセスできますが、取り出す度にドライバッグをくるくる巻いて閉めないといけないので少し面倒。ドライバックの真ん中にあるものは取り出すのが困難なので、フロンドバックにはキャンプ場でしか使用しない道具をパッキングしたほうがいいでしょう。例えば、クッカー類や焚き火台、テントなどが最適です。

フロントバックの上にも荷物を積載でき、写真では寝袋とマットをハーネスで固定してスペースを無駄なく使用しています。
サドルバック

サドルバックは名前の通り、サドルに取り付けるバッグです。容量の幅が広くて、小さいものは1ℓから、大きいものは15ℓのものまであります。自転車キャンプでは1番容量を大きくできるのがサドルバックになりますので、8ℓ以上のバックが使いやすくおすすめです。
サドルバックにパッキングするものは、軽いものを入れましょう。重たいものを入れてしまうと、バッグが重さで沈んでしまい、バックとタイヤが当たってしまうからです。着替えなど軽いものを入れてください。
フレームバック

フレームバッグは、自転車のトップチューブに取り付けるので、自転車の種類によってバッグのサイズが変わります。マウンテンバイクなどは、トップチューブとダウンチューブの幅が狭いので、小さいサイズのフレームバックしか取り付けれません。逆にロードバイクは幅が広くなるので、大きいサイズが取り付けれます。
フレームバックはアクセスしやすいので、頻繁に出し入れするものを入れておくと便利です。例えば、財布や鍵などが最適でしょう。
おすすめ自転車キャンプギア
筆者がいつも使用している自転車キャンプに適したキャンプギアを紹介します。
ドッペルギャンガー/バックフリップバイシクルテント

自転車やバイク用のテントです。コンパクトに収納できますが、ダブルウォール構造で全ての荷物を収納できる大きさの前室があります。

インナーテントを外すとさらにテント内は広くなります。何回か雨に降られたことがありますが、快適に過ごすことができました。
各パーツごとに収納袋があるので、分割収納ができるのもこのテントの特徴です。自転車キャンプでは積載スペースが限られます。インナーテントはフロントバック、フライシートはサドルバックといったように隙間に分割収納できるので本当に便利です。

パーゴワークス/ニンジャファイアスタンド

ウルトラライトギアで有名なパーゴワークスの焚き火台、ニンジャファイヤースタンドです。世界最軽量クラスの焚き火台で、わずか280gと驚くべき軽さなのに、五徳まで装備しています。この焚き火台を選んだ理由は軽さとコンパクトさもありますが、五徳があり、調理できること。自転車キャンプで持っていける五徳付きの焚き火台はそう簡単にはないので、ヘビロテしてます。

あると便利な自転車キャンプの持ち物
筆者の経験から自転車キャンプに持っていけば便利なものを紹介します。
イスカ/フォールドアップクーラー

イスカの登山用クーラーボックスです。使用しないときは折りたためるので持ち運びがとても楽で便利。自転車キャンプでも冷え冷えのビールが飲みたい人には、おすすめの道具です。

バンドック/ザブトン

自転車キャンプでは、チェアーは大きな荷物になるので持って行くのが大変です。そこでおすすめが、1人用の座れるマット。ザブトンという名前の通りで、地面に敷いて座れます。地面が濡れていたり、土だと地べたに座りにくいですが、これがあれば問題なく座れます。

自転車キャンプの計画とルートの決め方
道具が多くなる自転車キャンプでは、無理のない計画とルート選びが重要になります。どうしても荷物を積むと車体が重くなるので、体力が奪われ長時間走るのは大変です。なるべく長距離を走らないように計画したほうが無難。最長でも100kmぐらいがいいでしょう。
少し遠回りになってもいいので、ルートはなるべくアップダウンが少ない道を選んでください。ギアを積載した自転車で峠越えは想像以上に大変です。ナビタイムの自転車ナビなら坂道が少ないルートを検索してくれますので、活用しましょう。
自転車キャンプを始めてみよう!

自転車キャンプはしんどいと思っている人も多いかもしれません。確かにしんどくて辛いときもありますが、苦労して走ったあとにキャンプ場で飲むビールは最高です!達成感があり、やりがいがありますよ。
キャンプ道具選びのセンスも試されるのが、自転車キャンプ。積載量が限られる自転車なので、普通のキャンプとは違う道具が必要になります。また、積載するために工夫が必要になるので、考えるのが楽しいです。
ぜひ今回紹介したことを参考にしてもらい自転車キャンプに挑戦してほしいです。自動車で行くキャンプとはまったく違うので、おすすめですよ。
関西でファミリーキャンプからソロキャンプと自転車キャンプを中心に活動してます。私のキャンプでは焚火とウイスキーが欠かせません。ランタン沼にハマりかけてます。