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海外からも注目されるブランド「アイアン工房」とは

岡山県倉敷発の「アイアン工房」とは、強靭で耐久性に優れた鉄に木の温もりをプラスしたガレージブランド。その無骨なデザインは、国内だけにとどまらず、海外からも支持されており、今後の展開に注目が集まっている。
ウッド&アイアンの無骨なデザイン
アイアンテーブル(細板)タイプ

直径12mmの耐久性に優れた鉄(スチール)を採用したフレーム1点、足2点、天板一式(ヒノキ細材3点)で構成。
デザイン&設営時サイズ

主に”鉄素材”で構成されたテーブルは総称して”アイアンテーブル”と呼ばれている。アイアン工房は耐久性に優れた鉄に、ヒノキの美しい木目をプラスさせることで、他のアイアンテーブルより無骨で上品に仕上げられている。
天板はかなり軽く、開封から数日はヒノキの香りに癒される特典付きだ。なお、設営時のサイズはW810×D360×H400mm(収納時は約W810×D360×40mm程度)となっている。
アイアンテーブル(太板)タイプもラインナップ

アイアン工房では、他にもアイアンテーブルを多数取り扱っており、太板を採用したタイプ、天板をウォールナットにしたモデルなどもラインナップしている。気になる方はアイアン工房直営店にアクセスして欲しい。
ソロキャンパーにちょうど良いサイズ感
広すぎず狭すぎずなテーブルサイズ

天板サイズは約W800×D360mmと正直あまり広くない。「思っていたより少し狭いか?」と感じたが、フィールドで使い始めてみるとソロに丁度良いサイズだと気づかされた。無駄なギアをしまい、必要な物のみを載せて使用すれば大して問題はない広さ。逆にテーブルを片付けるクセがついたのは嬉しい誤算だ。
絶妙なテーブルの高さ

座面高が30cm前後のチェアであれば、ほぼ問題なく使用できる。実際にスノーピーク製ローチェア30やクイックキャンプ製ウッドローチェアであれば、調理や食事の時に天板へのアクセスは全く問題なかった。
しかし、他のチェアと同等の座面高30cmのオンウェイ製ローチェアだと、座面が深く傾いているモデルのため、調理するさいはかなり体を前に起こす必要があり、若干面倒である。これはゆったり座るタイプのチェアなので致し方ないといえる。
DOD製のタキビチェアでも試してみたが、これだと座面高23.5cmとかなり低かったため、個人的にはあまりおすすめしない。



好みのスタイルが楽しめる
スノーピークのIGTシリーズに対応

そもそもIGTとは「Iron Grill Table(アイアングリルテーブル)」の略称であって、スノーピークのテーブルシリーズのこと。
もともとは同ブランドのフラットバーナーなどをインストールするシステムとして開発されたが、ガレージブランドが中心となってIGTに対応したテーブルを多数リリースしたことがきっかけとなり、一気にブームは拡大。
結果、スノーピーク製のフラットバーナー(GS-450R)が飛ぶように売れ、昨年はどの店舗でも在庫切れとなっていたほど。他にも同社の廃盤モデル「ギガパワープレートバーナー」もインストール可能だ。
中堅メーカーからもIGT対応テーブルがリリース


現在ではガレージブランドだけにとどまらず、ハイランダーのような中堅メーカーからもIGT対応テーブルがリリースされている。
各ブランドともにフラットバーナーが収まるサイズでテーブルを作成しているが、一部のブランドからはアイアンプレートにフラットバーナーをはめ込むタイプも登場しており、広いテーブルでファミリーで楽しめるモデルも増えている。

他にもサイズさえあえばインストールOK

他にもKIMI CAMPのアイアンプレートであれば、SOTO製のレギュレーターストーブ(ST310)なども使用することができる。
IGTに対応している商品も多そうなので、アイアンテーブルの導入予定があるキャンパーは、大型ECモールなどで「IGT対応」と検索してみるのも、楽しみが広がるので試してみよう。


アイアン工房オプションもラインナップ
ブラックマルチプレート
天板(1枚)の代わりに設置すれば熱々のスキレットが直置できるスチール製のプレート。
サイズ:360×270×1.2mm
カラー艶消しブラック
¥4,500(税込)
※価格・サイズなどは2023年8月現在の情報です。メーカー様の諸事情により変更される場合もございます。予めご了承ください。
ウォールナット天板(アイアンテーブル用)
色味に深みがある重圧感あるウォールナットを採用。ヒノキより傷がつきにくく高級感もアップ。自然塗料の蜜蝋ワックスで綺麗に仕上げられている。
素材:ウォールナット
¥8,300(税込)/1枚単品(※上記画像は3枚使用イメージ)
※価格・サイズなどは2023年8月現在の情報です。メーカー様の諸事情により変更される場合もございます。予めご了承ください。
導入から一年 忖度なしの私の評価
IGTに対応は本当に便利

無骨で堅牢なフレームなど素晴らしいが、やはりIGTに対応した汎用性の高さがズバ抜けて良い。気分に応じてバーナーやプレートを好きな場所に設置できるため、毎回キャンプへ出掛けるたびに飽きることなく楽しめる。
サイドに収納ケースが装着できテーブルがすっきり

フレームサイドにヘリノックス製のテーブルサイドステレージが装着できたのは何気に嬉しい。小物類の整理ができるからテーブル上がいつでもすっきりできて助かる。シェラカップなどよく使う物はひっかけておくのも便利だ。
収納性や持ち運びは面倒
アイアンテーブル専用バック
別売りとなるが、アイアン工房には専用バッグがある。キャンプサイトへの移動が多かったり、自宅での保管や車載時にまとめて移動したい場合は、迷わず導入をおすすめする。天板の傷防止や持ち運びが一気に楽になるはず。
実は私もテーブル購入時に店舗で取り扱いがなかったため導入しなかったが、1年使用した結果、「これはいるかも」と後悔しており、現在は購入を検討している。
他にも類似のバッグが他メーカーからも販売されているが、バッグのマチ(厚み部分)が大きすぎると、しっかりテーブルや天板を固定できないため、個人的にはオリジナルの専用バッグをおすすめする。
カラー:グレージュカラー
素材:国産のアルマダ頒布8号
価格:¥7,700(税込)
思っていたより傷がつきやすい

フレームは鉄製であり、堅牢で耐久性も高く満足いくものだが、フレームと足を何度か組み合わせて使用していくと、徐々に接触する部分の塗装は剥がれてしまう。これは商品の特性上致し方ないといえる。どうしてもキズや塗装剥がれ気になる場合は、ホームセンターなので塗料を購入して補修するといい。
また、私のアイアンテーブルは細板(ヒノキタイプ)であり、思っていたより傷に弱い。重ねて車に積んだことが原因だったのか、しっかりと傷がついてしまった。ウォールナットなどと比較すると傷がつきやすいようなので、取り扱いには注意が必要だ。
汎用性の高さに”無骨&ロマン”をプラスした一生物

アイアンテーブルは構造が単純なのでハンドメイドで作るキャンパーも多い。それはそれで愛着が湧いて良いだろう。しかし、ここはやはり職人によって丁重に仕上げられた作品を持つ喜びを感じて欲しい。アイアン工房のテーブルは汎用性の高さだけでなく、「ロマン」を感じる作品ともいえる。テーブルの買い替えなど検討しているソロキャンパーは、是非この機会に候補に入れてみてはどうだろうか。